2018年に上映され、感動する!と話題になったビクサーの長編アニメーション「リメンバー・ミー」
本作のタイトルは原題も「Remember me」だと思っていたのですが、原題では「COCO」でした。
原題と日本語版のタイトルが違う作品は多いですが、今回はなぜ違うタイトルになったのでしょうか?
今回は、「リメンバー・ミー」のタイトルの意味や解釈、原題がCOCOである理由について解説していきます!
リメンバーミーのおばあちゃんの名前cocoは原題のタイトル!
リメンバーミーのおばあちゃん・ココとは?
めっっっっっちゃ可愛い pic.twitter.com/jt9zRDHvSd
— hisa_izkyan (@izkyan5757) August 16, 2018
本名はソコロ・リヴェラ。通称ママ・ココ。ミゲルのひいばあちゃんで、ヘクターとイメルダの一人娘。
100歳近い高齢のため、言葉を発することも少なく、記憶も失いかけています。また、認知症も患っており、次女のエレナの顔さえわからなくなっていました。
終盤でヘクターのことを忘れかけますが、死者の国から帰ってきた、ミゲルが歌う「リメンバー・ミー」を聴き、一緒に歌ったことで、記憶が蘇り、エレナやヘクターを思い出します。
ヘクターとのやり取りをしていた手紙やイメルダに捨てられたヘクターの顔の切れ端の写真も残しており、これによって、ヘクターの真実やデラクレスの盗作の決め手となります。
1年後ではすでに他界しており、死者の国で実の両親である、ヘクターとイメルダと再開し、一緒に橋を渡っているシーンがありました。
原題のタイトル「coco」の意味とは?
原題のタイトルは「リメンバー・ミー」ではなく、「coco」となっています。
この「coco」とはママ・ココを表しており、今回の主人公の一人ヘクターの娘で、物語はママ・ココの記憶に左右されているところがあり、その記憶を呼び起こす鍵となるのが、「リメンバー・ミー」という歌になります。
タイトルの違いは、人物か、歌の名前かの違いで、物語の内容から考えても、妥当なタイトルであることは間違い無いでしょう。
ただ、原題と同じタイトル「coco」にしなかった理由としては、やはり「リメンバー・ミー」の方がタイトルがキャッチーでわかりやすかったからではないかと思います。
また、「リメンバー・ミー」は直訳すると「忘れないで!」というタイトルなので、深い意味を持たせるという意味でも「リメンバー・ミー」を採用したのかもしれません。
邦題リメンバーミーの意味とは?
続いて邦題の「リメンバー・ミー」は和訳すると「忘れないでね!」で、作中の歌詞でも何度も出てくる非常にまっすぐなメッセージをとなっています。
ただ、この「リメンバー・ミー」はそれぞれのキャラクターによって少しずつ意味合いが異なっているようです。ここからは、それぞれの想いについて考察していきます。
デラクルスの「リメンバー・ミー」:エゴ
デラクルスは成功を渇望して自分のことを世の中に知らせるために、リメンバー・ミーを利用してきました。
そのため、デラクルスは自分のことを「忘れるなよ!」と言った自分のエゴを強く押し出し、成功者としての名誉を求める要素が強いように感じました。
ヘクターの「リメンバー・ミー」:優しさ
YouTubeからヘクターと娘のココで歌うリメンバー・ミーが消えたのですね。
なんだか残念です。
娘とお別れする時にその想いを歌に託した曲なのに #ヘクター#リメンバー・ミー #藤木直人#ふじきなおひと pic.twitter.com/FNVYnrkECj— あきなお(アッキー) (@mymelodycanvas7) November 23, 2019
ヘクターはこの歌を自分の愛娘、ママ・ココのために作りました。
無責任にも家族のもとを離れ、旅立つ自分のことを忘れないでいてという思いと、成功していつか帰ってくるまで忘れないでね!という再会を約束するような思いが込められているように感じました。
実際に、長い歳月はかかりましたが、ヘクターの思いは叶い、終盤では、ヘクター、イメルダ、ココの3人で再会することができていましたね!
ミゲルの「リメンバー・ミー」:救い
死者の国でヘクターが自分の家族であり、ママ・ココの実の父親であることも知ったミゲル。
ママ・ココがヘクターを忘れてしまうことによって2度目の死を迎え、2度と会えなくなってしまうことを知ったミゲルは、ママ・ココに「リメンバー・ミー」を聞かせることでヘクターとの大切な思い出を「忘れないで!」とへクターを助ける救いの歌として歌っていたように感じました。
歌う人によって、「リメンバー・ミー」に込められた思いや意味合いは違うものの、最終的にはそれら全てが繋がり、家族の愛を感じることができる素敵な作品になっていたなと感じました。
エンドロールの演出について
「リメンバー・ミー」が感動するのは、物語の内容だけではありません。本編だけで終わっていた方はエンドロールまで、ぜひ見てみてください。
エンドロールの最後に、
「To the people across time who supported and inspired us」
というメッセージが表示されます。
吹き替え版だと、「時を超えて私たちを支え、力を与えてくれる人を決して忘れない」というメッセージになっています。
このメッセージを囲むように、今は亡きディズニーの生みの親であるウォルト・ディズニーやスティーブ・ジョブズなど、ディズニー映画やピクサー映画で活躍した俳優さんや声優さんの顔写真が映し出されます。
ヘクターが作中で「忘れ去られたくない」と願っていましたが、リメンバー・ミーの制作陣が今までディズニー映画やピクサー映画に関わった方々を忘れないように、敬意を表した演出となっています。
まとめ
- 「リメンバー・ミー」の原題と邦題の違いは日本人へのキャッチーさを重要視したから
- 「リメンバー・ミー」はそれぞれのキャラクターによって、意味合いが異なっていた
- 「リメンバー・ミー」の最後では、これまでの製作者への敬意を表したエンドロールがある
細かいところまで、拘っているディズニー作品。そのほかにも、注意深く見ていくと新たな発見があるかもしれませんね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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