2017年公開の映画「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」
「もしも、あのとき…」「もう一度、時間を戻せたら…」と主人公の典道は不思議な球体の力で、“もしも”の世界を廻ります。
菅田将暉や広瀬すずなど豪華俳優陣も声優として出演しており、とても豪華な作品です。
さらに日本アカデミー賞優秀賞を受賞した話題作でもありますが、実際のところ、
「気持ち悪い」「イライラする」「何が言いたいのか」「わからない」とかなりの酷評を受けています。
今回は映画「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」が気持ち悪いと言われる理由と何を伝えたかったのかについて解説します!
【打ち上げ花火下から見るか横から見るか】気持ち悪いと言われる理由は?
クセの強すぎる映像
2位:打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? あの岩井監督の伝説的な中篇青春ドラマがまさかのシャフト製作で蘇った意欲作になる筈が、おっさんのおっさんによるおっさんの為の気持ち悪いエゴの固まりになってしまった大迷作。いちいち腕組む大根仁が目に浮かぶから最低 #2017年映画ワースト3 pic.twitter.com/KDakiAUU5m
— 梶原一郎 (@robosuretaroji_) December 24, 2017
「打ち上げ花火下から見るか~」では映像の気持ち悪さを感じる人が多くいます。
本作は大ヒットした「君の名は。」とも比較されることも多く、その類似作品として「君の名は。」のような世界観が味わえると感じて鑑賞した人も多くいました。
しかし、その期待とは裏腹に、映像はクセが強く、気持ち悪い描写をするシーンも多くありました。
例えば、真っ青に描き出される人物や、赤く塗られた体、人物と背景をゆがませたり、キャラクターの動きが急におかしくなったり。
制作会社が「シャフト」ということで、ある程度独自の描き方をすることを認識している人でさえ、クセの強すぎる映像は見る人をただただ気持ち悪くさせてしまうばかり。
奇をてらったような演出だったとしても、それがインパクトをもって捉えらえるというよりはただの不快感でしかなかったというのが多くの意見です。
下ネタを通り越したセクハラのような設定
スクール水着…じゃない、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」見てきましたー! なずなちゃん可愛かったけどちょっと大人っぽすぎたかな…(๑•﹏•) pic.twitter.com/OCrKdAD8FU
— ロリコン@メモデフ (@lolicon_sao) August 20, 2017
下ネタを多用した内容が多く出てくるのも嫌悪感を抱く要素。
教師に対するセクハラ発言があったり、なずなの「家出してキャバ嬢やらになろうかな」などの中学生にしてはハード過ぎるセリフ。
このような発言はなずなを魔性の女として見せてしまうだけで、まったく笑えないので見ていて辛くなるのです。
類似作品として考えられていた「君の名は。」にも性的発言はありましたが、その発言が気にならないほど、物語に引き込む力がありました。
しかし、本作は、思春期男子の「恥じらい」をあまりにも意識しすぎたせいか、ギャグ要素も弱く、ストーリーもちぐはく。
そういった本作から醸し出されるなんとも言えない空気感に気持ち悪さを感じずにはいられなかったのではないでしょうか。
崩壊しているストーリーとラストの気持ち悪さ
4. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか? pic.twitter.com/revXaKuovF
— Kokoro (@last_kokoro) February 25, 2018
原作では、Aという人生もあるがBという人生もあるよという、ある種ドラマ/映画としての禁じ手を美しく、そして丸く収める形で説得力を持たせていました。
しかし、本作では、次のの3つの人生が平行しています。
- 祐介が水泳に勝つ物語
- 典道が水泳に勝ち、なずなと駆け落ちするが、なずなの親に阻止される物語
- 典道が水泳に勝ち、なずなと駆け落ちに成功し、謎の空間に転送される物語
作中では、典道が「もし、あの時~していたらなぁ」と思う度に無制限に時間軸を飛び越えます。
ただ、本作についてはタイムリープに「制約」がないので、タイムリープするたびに「?」となって見る側としては次第に映画に対して興味もなくなる上、クセが強すぎる映像が多いので、さらにどうでもよくなってくるのです。
また、本作にラストの演出である「典道が不登校になる」というシーン。
後味が悪い印象しかありません。
原作では少年達が美しき花火を観る大団円で終わっていますが、本作では典道が欠席し、先生が「典道君、典道君いないの?」と叫んで突如映画が終わるというなんとも後味が悪い終わり方をしています。
結局、なずなとの間に何があったのかもわからず、祐介との友情もぶっ壊れたまま。
青春映画としても、伏線回収がここまで行われないと後味が悪すぎますし、見た人は置いてけぼり、という印象を受けるのは当然です。
【打ち上げ花火下から見るか横から見るか】結局何が言いたいの?
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
正直、何が言いたいか全く分からない。
気持ちは分かるが、意味の見出せないタイムリープに不自然すぎるセリフの言い回し。唐突に始まる松田聖子も銀河鉄道の夜なのか千と千尋の神隠しのオマージュなのかも全く意図が分からない上に不十分すぎるオチ pic.twitter.com/DJP37F3geS— haru(mark_1) (@the__mark_1) January 7, 2020
ストーリーとしては崩壊していたように感じられる、映画「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」。
結局のところ何が言いたかったのでしょうか。
他の記事【打ち上げ花火下から見るか横から見るか】タイトルの意味は?原題と違う理由についても でも触れているため、簡単に説明しようと思うのですが、結局この作品で言いたかったのは
「現実は変わることはないけれど、もしもの世界に行けるとしたら、どんな世界を見る?」ということ。
打ち上げ花火やその他の演出は全て現実と空想を比較するための比喩表現。
ただ、ラストの終わり方については、謎が多いですし、解釈は見た人自身に委ねるといったところになってくるのはないでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、映画「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」が気持ち悪いと言われる理由と何を伝えたかったのかについて解説しました。
見終わってなかりのモヤモヤが残る作品にはなりますが、誰かに話したくなる、そんな作品になっているのではないでしょうか。
「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」についてあわせて読みたい記事はこちら!
>>【打ち上げ花火下から見るか横から見るか 】もしも玉の正体は?裏話や伏線についても
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※本ページの情報は2021年4月時点のものです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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