2019年に公開された映画「天気の子」
「君の名は」でも有名な新海誠監督の7作目の劇場用アニメーション映画です。
「天気の子」のストーリー中では、空から水の塊が降ってきたり、水の魚が登場し、たびたびヒロイン・天野陽菜の周りを泳ぐシーンがありました。
しかし、劇中での説明は特になく、なんの意味があった人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「天気の子」の水の塊や水の魚はいったい何なのか、また、天野陽菜と人柱についても合わせて考察していきます。
【天気の子】雨の塊や空の魚の正体は?
雨の塊の正体は?
天気の子 摸写
文字あり、文字なし、背景の3枚です。
途中で気づいたんですが、そこら中飛んでる黒い小さな群れは空飛ぶ魚なんですね!!
龍もいます!#天気の子 #新海誠 #映画 #陽菜 #摸写 #厚塗り #アニメ塗り #背景 #風景 #糸会 #絵描きさんと繋がりたい #上手いと言ってくれる人RT pic.twitter.com/PvRBr6rpHH— yuuri@リク停止中 ヴァイオレット修行中 (@yuuri46224464) December 22, 2018
雨の塊の正体は陽菜が晴れにすることによって蓄積された雨が集まったものなのではないかと考えられます。
ヒロインの天野陽菜は、「母とまた一緒に、青空の下を歩きたい」と願い、鳥居をくぐったことで、天気の巫女として晴れにすることができる能力を手に入れました。
陽菜は主人公・帆高に出会う前から、何度も空を晴れにしていました。
陽菜が晴れにすることで、一時的に雨は降らなくなりますが、その水分が消えるわけではありません。
そのため、晴れにすることで、そこに降るはずだった雨が他の場所に追いやられていき、徐々に蓄積されて水の塊になっていったのではないかと考えられます。
また、作中では森嶋帆高が住む離島で、自転車に乗って「晴れ間」を追いかけるシーンがありました。
その「晴れ間」を追いかけた先に東京があったという事は、天野陽菜は「晴れ間」を無意識に呼び寄せているのではないでしょうか。
空の魚(水の魚)の正体は?
#天気の子
予告にある都市伝説とかUMAやUFOについてのサイトに書いてある空から魚ってのは雲の上のとこいた魚みたいなのは関係あるのかな~? pic.twitter.com/Dti3yrFapP— つっちー# (@tuttii527) July 17, 2019
映画の中で、地上に沢山の透明な空の魚(水の魚)が降ってきたり、鳥居から空に行った際にも、空の魚(水の魚)や龍の形をした水のようなものが飛んでいました。
そもそも雲というのは、水蒸気が凝結してできた雲粒(うんりゅう)の集まりで、その雲粒が成長して、合体して地上に落ちてくるのが雨粒なのです。
そのや水の形は龍、鯨、小さな魚などさまざま。
空の生物の正体について、個人的な考察としては、次のような物を暗喩しているのではないかと考えています。
龍:人間が関与することができない大きな力
鯨:すべてを飲み込み消し去り無に帰すもの
小さな魚:重要な意味を持たない消耗されるもの
映画の中で、「龍」は陽菜と帆高の2人だけが見ることができた存在で、新海誠監督は前作『君の名は。』のパンフレットvol2において、
「糸守町に落ちた隕石は龍をイメージした」
と記述していたことからも龍は隕石のような人間にはコントロールできない存在を表していたのだと思います。
また「鯨」については、冒頭の船の上や中盤の街中で登場しており、特に冒頭で帆高に襲いかかった水は、それまでの島での人生の考え方や生き方を洗い流され、そこから東京での新しい生活がスタートを意味しているようにも見えました。
「小さな魚」については、龍や鯨に比べ、多く地上にも現れており、多くの人にも見ることができた存在でした。
しかし、触れたり、消えたりすると魚たちは蒸発して消滅していました。
こういったことから、「小さな魚」自体は特に意味はないものの象徴で、溶けて消えることから消費されるものとして描かれたのではないかと思います。
また、なぜ空の魚(水の魚)は天野陽菜の周りにまとわりつくのかについては、陽菜は、天気の巫女として雨雲を操作できる能力を持っているからなのではないかと考えられます。
さらに、天気の巫女としての能力を使い続けると体が透明になり、雲の上の生物のような体になっていました。
このことから、空の魚がまとわりつく理由として、天気の巫女のため、雨を操れることや透明になることで、雲の上に生きる同じ生物として認識し始めたのではないかと思います。
【天気の子】人柱の意味や陽菜が消える理由について
人柱の意味とは?
人柱、天気の子吸 壱の型 愛にできることはまだあるかい pic.twitter.com/IGha5rXbkA
— トゥクトゥク (@74Apj) October 10, 2019
「人柱」とは、何かを成し遂げるために神様に捧げる生贄のことです。
天気の子の場合、「人柱」が意味するものは、東京に振り続けた雨を止ませるための生贄ということになります。
この頃東京では雨が続き、晴れることがなくなりました。
そのため、陽菜は、雨を止ませるためには空と繋がっている自分が人柱になるしかないと言います。
ではなぜ雨を止ませるために、人間界からの犠牲が必要なのか?本当に人柱は必要だったのか?
なぜ雨を止ませて晴れさせるのに、陽菜が犠牲にならないといけないのか。
続いて、なぜ人柱が必要だったのかについて考察します!
人柱が必要だった理由とは?
#天気の子 8回目 @イオンシネマ港北NT
通り過ぎるお風呂上がり陽菜さん,ふわりと鼻腔をくすぐる何かにどぎまぎする帆高くんの場面がとても好き.そのひとときの安息と人柱の宿命に暗転する流れはちょっと完璧じゃないかと. pic.twitter.com/dWXvWVdgIe— たたた (@gfxk181) May 29, 2020
陽菜はある日を境に、空と繋がり、そこから自分たちの希望通り天気を変えてきました。
しかし、その代償として雨は降り続け、人柱が必要になったのではないかと陽菜は感じるようになります。
実際に、ずっと昔、神に対して人柱を捧げるという行為はあったとされています。
須賀圭介は「そんなものは関係ない、自分たちが空の運命を変えたなんて自惚れるな」ということを帆高に言っていましたが、陽菜が人柱となった後、東京には晴れが戻っています。
これは、天気を変え続けた陽菜に対し、空は制裁を下したと考える見方です。
また、新海誠作品のテーマの一つとして「若い男女が世界の不条理に立ち向かう」というものがあります。
このテーマに沿って考えると、陽菜の犠牲は、前の世代が崩してきた環境の代償を、若い世代が払うことへの疑問を定義しているようにも考えられます。
映画の中では、人間界に戻ってきた陽菜が晴れを願っても、空に何の変化もありませんでした。
これは、もう陽菜が人柱になる必要がないことを表しているようで、人間はこれまで環境に影響を与えてきた代償を自分たちで受け入れる必要がある、また若い世代が代償を払う必要がないとも取れるのではないでしょうか?
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、「天気の子」の水の塊や水の魚はいったい何なのか、また、天野陽菜と人柱についても合わせて考察しました!
美しい描写の中にも様々な意味が含まれており、色々と考えさせられる作品でしたね。
皆さんも様々な意見があると思いますが、もしよければ、コメントなどで教えてください。
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※本ページの情報は2021年4月時点のものです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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