2016年公開の映画「聲の形」
主人公の石田将也と先天性の聴覚障害を持つ西宮硝子を中心に、不器用な10代の壊れやすい友情や恋愛を描いた作品です。
作品の中で、主人公石田も、ヒロインの硝子も母子家庭で「父親」が登場していません。
今回は石田や西宮の父親がなぜいないのかについて、またなぜ母子家庭ばかりなのかについても合わせて解説します!
【聲の形】石田や西宮の父親がいないのは離婚しているから?
石田の父親がいないのは離婚したから?
今週の聲の形石田の父親が出ないと思ったら、そーゆう事情があったのか。髪ゆえに、人は苦しまねばならぬ!中略髪などいらぬ!
長崎 祥吾さんの投稿 2014年9月30日火曜日
主人公である石田将也は優しい母親は登場するものの、父親の姿は見ることができません。
その理由は将也の父親が家族を残して出て行ってしまったから。
これは映画の中では語られていませんでしたが、原作では出て行ったことが実際に語られています。
実際に何が原因だったのかについての詳細はわかっていませんが、将也の母の口ぶりからすると、何か(毛について?)を母親が指摘したことで、それに怒って出て行ってしまったという感じのようです。
ちなみに、将也の姉は、ブラジル人の旦那ペドロとの間に女の子(マリア)を授かりましたが、ペドロは「父親」になったとたん、失踪します。
そして、将也の姉が母親として、マリアを育てていることが描写されています。
つまり、将也の姉も「母子家庭」になっているわけです。
西宮硝子の父親がいないのは障害が発覚したから?
#聲の形 観てきました。尺が足らないからエピソードがなくなるのは仕方ないけど、西宮家の過去について触れてもよかったんじゃないかと。父親のこととか結弦が男っぽくふるまう理由とか一切なかった。ただ、無くしたから硝子のこと理解したくても壁を感じる将也の視点になれたともいう pic.twitter.com/XGjda6o416
— Impressions@実況リハビリ中 (@TVMainly) September 25, 2016
ヒロインである西宮硝子にも父親がいません。
その直接的な原因は硝子の障害が関係していて、原作では硝子の父親は、硝子に障害が発覚したことを理由に離婚したことが、明らかになっています。
さらに、硝子の母親(西宮八重子)についても、その母親の西宮いとの父親が登場していないことから、母親(西宮八重子)自体も、もしかすると母子家庭であったのではとも噂されています。
ちなみに、娘である硝子が聴覚障害を持っているにもかかわらず聾学校ではなく、普通学校に通わせていた理由は「障害に甘えず強く育つため」。
無愛想かつ刺のある性格で、毒親に見える振る舞いが多い硝子の母親(西宮八重子)
ですが、それは娘を強く育てなければいけないという気持ちに追い詰められてられているためであり、単に不器用な性格というだけのようですね。
なぜ母子家庭ばかりになっているの?
あと、典型的な演出手法といったら、「悲しみ」の象徴表現としての「雨」(雨粒が涙のメタファー)。『聲の形』では、結弦のこのシーンしかないのが印象的。あ、植野の病院帰りの硝子とのシーンは「悲しみ」とは意味合いが違うよ。あっちは「(心の)浄化」の象徴表現として機能しているから。 #聲の形 pic.twitter.com/BDQtEGRDDl
— Hiroshi_Yasuda (@shostakovich) September 2, 2018
なぜここまで、ことごとく父親不在の家庭ばかりが描かれるのでしょうか?
これについては大きく二つの説があります。
1つ目は作者である大今先生自体、母親の話しかしないことから、もしかすると作者自身が母子家庭で育ったのではないかという説。
つまり自分の過去の体験をそのまま作品に投影したという考え方。
これ自体、実際にどのインタビューで言っていたというソースはないもの、過去の自分の経験を作品に投影するということは大いに考えられる説だと思います。
2つ目は父親を登場させると父性原理に基づく強いリーダーシップでいろいろな問題を解決してしまうからという説。
父性原理とは善と悪、上と下などを物事を切り分ける特性を表した言葉で、子供を能力や個性に応じて、「あれはいい」「これはダメ」と決断することを意味します。
母性が「わが子はすべてよい子」という観念のもとで育てるのに対し、すべての子供を育てようとするのに対して、父性は「よい子だけがわが子」という観念で育てようとするのです。
そう言った「良い」「悪い」をきっちりと区別することは作品のテーマである「不器用な10代の壊れやすい友情や恋愛」や「人と人との繋がり」と言った曖昧な問題をいいか悪いかと言った観点で、すぐに解決してしまいます。
そのため父親を登場させなかったという考え方があるようです。
ただ、個人的には別に父親がいたからといって、それほど全ての物事を判断することはできないと思いますし、大きな変化が現れるとも思いません。
そのため、個人的には作者の実体験をもとに作ったのではないかなと思っています。
もし石田や西の家庭に父親がいたら、将也と姉はもう少し子どものころから厳しくしつけられて、硝子の家庭は母親がもっと丸くなっていたかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は石田や西宮の父親がなぜいないのかについて、またなぜ母子家庭ばかりなのかについても合わせて解説しました。
父親がいない理由については確証があるわけではありませんが、なにあ特別な理由があるのかもしれませんね。
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※本ページの情報は2021年4月時点のものです。
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