【もののけ姫】モロの君の死因は?乙事主との恋仲説についても

アニメ

1997年公開で、今なお人気を誇るスタジオジブリ作品の1つ、『もののけ姫』。

本作では、「もののけ」の1匹として、白く大きい姿が美しい山犬の”モロの君”が登場します。

その姿や声色、特徴的なセリフから、登場人物の中でもとくに有名で人気ではないでしょうか?

そこで今回は、モロの君の特徴についてまとめたあと、その死因や噂話について解説します!

【もののけ姫】モロの君の死因は?

モロの君は、物語の終盤で絶命しますが、単に死ぬだけではありませんでした。

なぜ、どのように死んでしまったのかをここでは解説します。

そもそもモロの君とは?

 

引用:もののけ姫 – スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

モロの君(作中では基本的にモロと省略される)は300歳!

全身真っ白で鼻先から頭頂部のみでアシタカほどの大きさがあり、オオカミの姿をしていますが、2本の尾を持っています。

山犬や犬神とも呼ばれており、人語を解します。

声優は美輪明宏。

ジブリ作品では他に『ハウルの動く城』の「荒れ地の魔女」役でも出演していますね。

母親でもあり、実子の山犬が2匹いますが、作中や設定資料上では彼らに名前はありません。

また、「森を侵した人間がわが牙を逃れるために投げてよこした赤子」(モロのセリフより)の母親代わりとなり、人間のサンを育てました。

「お前にサンを救えるか!?」という有名なセリフからもわかるように、子供想いの母性を持っています。

基本的には温和で争いを好みません。

しかし人間は嫌っており、とくに石火矢衆を率いるエボシは憎悪しています。

実在のモデルはニホンオオカミです。

また、埼玉県秩父の三峯神社(みつみねじんじゃ)と東京都青梅市の武蔵御嶽神社(むさしみたけじんじゃ)には、白いオオカミが日本武尊(やまとたけるのみこと)を助けたと伝わっており、モロのモデルともいわれています。

モロの君の死因は?

引用:もののけ姫 – スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

アシタカがはじめてモロと出会ったとき、すでにモロは傷ついていましたが、最終的には物語の終盤で絶命します。

まず大きな要因は、エボシから少なくとも一度、描かれていない範囲ではおそらく幾度も、石火矢による銃撃を受けていたことでしょう。

作中でイノシシと対話していた際、アシタカに呪いを与えたナゴの守と同様、「わたしの身体にも人間の毒つぶてが入っている」と述べています。

また、アシタカがサンに看病されていた岩屋で「私はここで朽ちていく身体と森の悲鳴に耳を傾けながらあの女を待っている……。あいつの頭を噛み砕く瞬間を夢見ながら…」と語っているように、体内に毒の鉛を埋め込まれていたため、寿命が削られ、弱っていきました。

ただし、自分の最後をしっかりと受け入れているため、ナゴの守とは異なりタタリ神になる兆候はありません。

シシ神の住処でエボシが来るのを待ち伏せていましたが、最後はタタリ神になりつつある乙事主からサンを助け出したことで力を使い果たし、そこで倒れ込んでしまいます。

おそらくそのときには絶命していたでしょう。

しかし、シシ神が暴走し始めたあと、首辺りにシシ神の黒い体液を浴びていたモロですが、なんと首がちぎれて動き出しました。

エボシの右腕を食いちぎった首は、そのまま体液の中に飛び込んで動かなくなります。

黒い体液には生命を即死させる力があるため、首が動き出したのは、エボシを噛み砕こうとするモロの神力と執念の結果でしょう。

このように、以前から石火矢による鉛玉の毒に侵されて体力が失われていたこと、わずかな体力すら娘のサンを助け出すために使い果たしたことがモロの死因であり、首だけで動いたのは死後だと考えられます。

【もののけ姫】モロの君と乙事主は恋仲だった?

そもそもこの説の発端は、アフレコ中に宮崎駿監督が出したアドバイスにあります。

モロの声優である美輪明宏と宮崎駿監督のやり取りが、『「もののけ姫」はこうして生まれた。』という、制作過程を記録したドキュメンタリーに収録されていました。

モロと乙事主が対峙する場面で、リテイク前に「あのね…」と切り出した監督、

(監督)「乙事主とモロは昔、いい仲だったっていう。100年前に別れたと思って…」

それを聞いた美輪さんは、「イノシシとイヌが、ハハッ!」と笑いますが、リテイクでは見事に、女性らしさや乙事主を案じる気持ちがセリフに内包されます。

さて、重要なのは監督が発した「いい仲」は「恋人同士だった」、という意味なのかどうかですね。

ここだけを切り取ると、恋人同士だったとも、単にお互いをよく知っており仲が良かった程度だとも受け取れます。

しかし、その後のアフレコにも重要な発言があります。

場面はタタリ神になりつつある乙事主とモロが再会するシーン、モロのセリフに「もう、言葉までなくしたか…」というものがありますが、それに対する監督のアドバイスです。

(監督)「ボーイフレンドがまぁ、帰ってきたら…(言葉をなくしてしまっていた、というイメージで)」

(美輪)「悲しい話ね…」

どうでしょう。

このアドバイスも加味すると、昔(100年前まで)は恋仲だったという話のほうが合っているように思いませんか?

どちらも監督のイメージを声優に伝える発言であり、イメージをより伝えやすくするためにその場の思いつきで発した可能性もありますが、素直に受け取る限りでは恋仲だったといえそうですね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、スタジオジブリ作品『もののけ姫』においてとくに有名なモロの君、その死因と恋仲説を解説しました。

・モロの君は、ニホンオオカミや、三峯神社(みつみねじんじゃ)と武蔵御嶽神社(むさしみたけじんじゃ)に伝わる白いオオカミがモデルである

・死因は、石火矢による鉛玉の毒に侵されて体力を失い、わずかな体力すら娘のサンを助け出すために使い果たしたことであり、首だけで動くのは死後のことである

・アフレコ中の監督発言から、乙事主とは100年前まで恋仲だったといえる

乙事主との関係をはじめて知ったときは本当に驚きましたが、まだまだ隠された設定があることでしょう。

セリフが先走って有名になっていますが、今回の解説で、さらにモロの君が有名になってくれると解説冥利に尽きます。

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