2019年に公開された映画「パラサイト 半地下の家族」
本作は、韓国の名匠ポン・ジュノ監督による予測不能のジャンル超越エンターテインメント作品となっています。
劇中では、富裕層のパク家の末っ子ダソンが登場します。
ダソンは母親から絵の才能があると思われており、ダソンの絵は家族写真のすぐ隣に飾ってありました。
ピカソの絵画のような抽象的な絵でしたが、実はあの絵には、ゾッとする怖い意味が隠されていました。
またダソンはインディアンの格好をしたり、地下の男グンゼのモールス信号を無視していましたが、なぜあのような行動を取ったのでしょうか?
そこで今回は「パラサイト 半地下の家族」のダソンの絵の意味とインディアンやモールス信号の意味について解説していきます!
【パラサイト半地下の家族】弟ダソンの絵の意味は幽霊?
ダソンが描いた絵は自画像ではなく地下のおばけ
映画館で2回目の『パラサイト』見てきました。
考察を読んで震えたのが、息子のダソンが描いたというこの自画像。
よく見たら″アイツ″じゃないか‥ pic.twitter.com/1hrX359Hp1
— ビアンキ (@pxaU3SzD4vVnsXQ) June 20, 2020
キム家の息子・ギウが初めてパク家を訪れた時、自由奔放なパク家の末っ子ダソンが描いた絵が壁に掛かっているのを見つけます。
パク家の母・ヨンギョは、これを「ダソンの自画像」だと言い、ダソンに芸術的な才能があるのではないかと思われているこの絵。
しかし、この絵に描かれているのはダソンが夜中に冷蔵庫を漁っている時に目撃してしまったという”おばけ”なのです。
”おばけ”の正体は夜中に食料を求めて地下室から出てきた元家政婦の夫で、暗闇からぬっと現れた男を目撃したダソンはおばけを見たと思い白目をむいて気絶してしまいます。
ギョロっとした目、皮膚の色、そして背景にいろんなヒントが描いてあります。太陽があって、下から上に上がってくる矢印まで。
まるで要注意人物として警告するように家に貼ってあるモンタージュ写真のようです。
韓国では家族写真を飾っている家も多いんですが、こうして同じ家に住む人のように家族写真と一緒に並べられているのも、今思うとぞっとしますね。
ダソンは最後の結末を予言していた?
ダソンは劇中で、壁に掛かっている絵以外にも、もう一枚描いていました。
その絵にも、同様に人物が書かれており、これも最後の結末を描いていたのではないかと言われています。
「パラサイト」では終盤で末っ子ダソンの誕生日パーティが行われます。
誕生パーティの日、庭に乱入した元家政婦の夫を見たダソンは、あのおばけを見た時と同じように再び白目をむいて気絶してしまいます。
パラサイトの地下に住んでたおじさん演じた俳優、写真によって全然印象違う。愛の不時着にも出てる。俳優さんってすごい! pic.twitter.com/IAxwHiLoLd
— Hayley (@tokiohayley) May 6, 2020
この時のグンゼと2枚目の絵は非常に似ていて、「額から血を流しながら刃を持って芝生に立つ人物」を描いているようにも見えます。
2枚目の絵を描いた時点では、グンゼも劇中で登場しておらず、誰も知らない事実でした。
そのためダソンはこのような結末になることを予想していて、それを伝えるために、絵を描いていたのかもしれませんね。
モールス信号やインディアンが意味しているものは?
ダソンはインディアンになり家を守っていた?
パク社長の末っ子ダソンは”インディアンごっこ”に夢中で、最初の登場からインディアン姿でした。
母親のヨンギョは、落ち着きがないから集中力をつけるためにボーイスカウトに入れたと言っていました。
しかし、ダソンがモールス信号やボーイスカウトの技術を習ったりするのも、間接的に自分たちの家を守ろうとするメタファーのようにも思えます。
一見ダソンはわがままに遊んでいるように見えますが、ダヘがギウに「ダソンは芸術家コスプレのように”ふり”をしてる」と話したとおりだったら、ダソンは”インディアンごっこ”のふりをしていることになります。
つまり、”ふり”ではなくインディアンそのものとして、家を守ろうとしていたとも取れるのです。
ギウが正式に家庭教師に決まって家政婦に紹介された時、弓矢をはなって攻撃してきたのがダソンであり、唯一”キム家のにおい”「みんな同じにおいがする」と気づいた人物もダソンだからです。
そうして、実はキム家の存在に警告を出して、家を守ろうとしていたのかもしれません。
モールス信号は現代社会を意味している?
本日の小ネタ。『パラサイト 半地下の家族』で、グンセが必死の思いで発したモールス信号。唯一解読したダソンが何もしなかったのはなぜか? 実は、書き間違えているそうです(これを知ったとき、ちょっと泣いた)。
小ネタはこれでおしまい。あとは大ネタのみ。続きは #パラサイト公式完全読本 で! pic.twitter.com/L8IjKG9F43— 岡本敦史 (@motoatsu1980) September 5, 2020
モールス信号は地下室で喘いでいる男が必死にSOSを伝える手段として使われていました。
しかし、結果として誰にも届きませんでした。
唯一気づいたのがダソンで、庭のテントで解読しようとしていましたが、メモに描いただけで終わっていました。
このモールス信号について、下層の人たちが生存するための手段は、金持ちにとっては”遊び“でしかないともとらえることができます。
下層の人たちの必死なSOSは誰にも届いていない、どんなに近くにいても地下に住んでいるような人たちの切実な声、SOSに気づかない現代社会を考えさせられるような気がします。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「パラサイト 半地下の家族」のダソンの絵の意味とモールス信号を無視した理由について解説しました。
ダソンの絵は自画像ではなく、地下の”おばけ”を描いており、2枚目の絵もラストの結末を暗示していたと考えられますね。
また、インディアンやモールス信号は今作のテーマでもある「格差社会」をうまく表現したものになっていました。
また、「パラサイト 半地下の家族」を監修したポン・ジュノ監督は韓国では有名な監督と知られていて、
「殺人の追憶」や「スノーピアサー」、「ほえる犬は噛まない」などの作品も評価を得ています。
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※本ページの情報は2021年4月時点のものです。
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