2019年に公開された映画「天気の子」
「君の名は」でも有名な新海誠監督の7作目の劇場用アニメーション映画です。
「天気の子」に登場する、上部が平らになっている雲。
作中でも、印象に残る雲ですが、実際に存在する雲なのでしょうか?
また、雲の上の世界には魚や龍のような生物がいました。
そこで今回は、「天気の子」の雲の名前やモデル、雲の上の生物について解説していきます!
【天気の子】平たい雲の名前やモデルは?
平たい雲の名前は”かなとこ雲”
上部が平らになっている雲のことは日本では「かなとこ雲」と呼ばれています。
名前の由来は、鍛冶や金属加工などを行う時に利用する作業台「金床」に似ているためだそう。
映画ではかなとこ雲の上に草原のような場所があり、幻想的な雰囲気を出していましたが、実際に存在する雲なのでしょうか。
かなとこ雲は実際に存在するの?
かなとこ雲と名前がついているものの、種類としては「積乱雲」の一種で「限界まで発達した積乱雲」です。
通常、積乱雲は発達するにつれ、高度をあげ盛り上がっていきますが、対流圏界面と呼ばれる面に到達すると、それ以上は高度を上げることができず、横に広がっていくのです。
この雲の下は強い雨が降り、風も強くなるとのこと。
「#天気の子 に出てくる上部が平らな雲は実際にあるの?」という質問をいただきましたが,限界まで発達した積乱雲です.積乱雲の一生をご覧ください. pic.twitter.com/rOuAnXZ5Ag
— 荒木健太郎 (@arakencloud) July 21, 2019
荒木さんの解説イラストでは、雲に感情を持たせて描かれており、「天気の子」で気象監修として参加した人物です。
本人役で声優として映画本編にも出演しているほか、劇場版パンフレットには荒木氏の気象監修の話などが掲載されています。
【天気の子】雲の上の生物について
続いて、雲の上にいた生物たちについて解説していきたいと思います!
雲の上の生物たちについては、公式でもあまり解説がされていないため、個人的な考察を元に解説していきます!
龍
天気の子 摸写
文字あり、文字なし、背景の3枚です。
途中で気づいたんですが、そこら中飛んでる黒い小さな群れは空飛ぶ魚なんですね!!
龍もいます!#天気の子 #新海誠 #映画 #陽菜 #摸写 #厚塗り #アニメ塗り #背景 #風景 #糸会 #絵描きさんと繋がりたい #上手いと言ってくれる人RT pic.twitter.com/PvRBr6rpHH— yuuri@リク停止中 ヴァイオレット修行中 (@yuuri46224464) December 22, 2018
映画の中で、龍の姿を実際に目の当たりにしているのは帆高と陽菜だけです。
須賀と夏美は天井画を見て龍の存在を知ってはいるかもしれませんが、雲の上の世界で直面しているのは主人公の2人だけ。
このことから、龍だけは誰でも見られるものではなく、選ばれた存在の前だけに出現する存在として描かれています。
さらに、新海誠監督は前作『君の名は。』のパンフレットvol2で、「糸守町に落ちた隕石は龍をイメージした」との記述があります。
この作品が前作との繋がりがあるとすると、「天気の子」における”龍”は「君の名は。」の”隕石”のような存在と捉えることもできます。
隕石であっても、龍であっても、人間が隕石や龍を完璧にコントロールし予測し打ち倒すようなことはほぼ不可能。
こういったことから、龍とは「人間が関与することができない大きな力」を意味しているとも考えられます。
また、場合によっては人間の生命を脅かす絶望や、同時に美しい天体現象や想像力をかき立てられる未知な生物として人々の希望を反映した存在でもあります。
鯨
『天気の子』のような空が描きたかった。
※タグ間違いのため、再アップします。前ツイートをいいねしてくださった方々、申し訳ありません!#絵描きさんと繋がりたい#空#クジラ pic.twitter.com/mJhYVPo3qM
— シゲ333 (@sige333_NNB) July 21, 2019
「鯨」は冒頭に帆高が船に乗って甲板へ出た際に、豪雨が降りはじめその後頭上に鯨のような形をした大きな水の塊が落ちてきました。
また学生2人組の上にも同様の鯨が現れ、水の塊として落ちてきました。
鯨は小さな魚たちほどの報告の多さや頻度ではないにせよ、誰でも自然に見られる現象であることわかります。
また、帆高が冒頭で鯨の形をした水の塊を浴びることで、それまでの島での人生の考え方や生き方を洗い流され、そこから東京での新しい生活がスタートしていました。
こう言ったことから、鯨とは「すべてを飲み込み消し去り無に帰すもの」を暗喩しているのではないかと考えられます。
絶対的だと信じられるような強い思念も苦しい記憶もいつかは消え去る。そんなきっかけのひとつとして鯨は存在しているのではないでしょうか。
また、鯨は自然界でも大きな身体であるためにあらゆる生き物を飲み込み、消化する存在で、消化したものはやがて自然へと帰っていきます。
天気の子における鯨はあらゆる価値観、考え方を飲み込み、無に帰すような存在で、世界は循環していくことを示しているのではないでしょうか。
小さな魚たち
「それが、この魚・・・・?」
(天気の子文庫版p.88の11行目の帆高のセリフ!) https://t.co/X0h5ccueRP pic.twitter.com/kpAYv1ILVF— toshi / てるてる (@toshi_tenkinoko) September 20, 2020
小さな魚たちは、鯨と同じく人間の住む地上の世界にも存在しており、触れると消えたり水の塊として頭上から降ってくるのは普通ではない存在です。
しかし、現実世界で魚は普段の生活でも人間は魚を食べていることから、身近な存在として感知しやすい存在とも言えます。
こう言ったことから、自然に感知することはできますが、普通の生き物として捉えられないぼんやりとした概念的な側面があるように感じます。
簡単に言ってしまえば、特にそれ自体に意味はないものの象徴で、はっきりした概念を持たず、溶けて消えることから消費されるもの。
そして、小さな魚たちは「媒介物」を暗喩していて、魚たちという存在を媒介して陽菜の身体は消されようとしていました。
魚たちを媒介して消された身体は龍の一部になって大きな力飲み込まれるのかもしれないし、鯨となりまた別の大きな力として働くのかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、「天気の子」の雲の名前やモデル、雲の上の生物について解説しました!
上部が平らになっている雲のことは日本では「かなとこ雲」と呼ばれていて実際に存在する雲でした。
また、雲の上の生物については、様々な捉え方があるとは思いますが、個人的には、
龍は「人間が関与することができない大きな力」
鯨は「すべてを飲み込み消し去り無に帰すもの」
小さな魚は「媒介物」を表しているのではないかと思いました。
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>>【天気の子】このすばのアクア様やプリキュアどこに登場した?なぜ出演したかについても
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※本ページの情報は2021年4月時点のものです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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